小木田敦也(TDK)

“最速152キロ”を計測…TDKの右腕「小木田敦也」が ドラフト上位候補に浮上!

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れで開幕したが、アマチュア野球もようやく本格的に各カテゴリーで公式戦が行われるようになってきている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は、昨年のドラフト指名を見送られながらも、ここへ来て上位指名の可能性も出てきた社会人投手を紹介する。

【2020年10月7日】都市対抗野球東北地区予選

七十七銀行2-4TDK

 この日見事な投球を見せたのがTDK先発の小木田敦也(22歳・投手・角館)だ。高校時代は1年夏に三塁手として甲子園に出場。その後はエースとなり県内では評判の好投手だったが、3年夏の秋田大会は決勝で敗れている。ちなみにその時の決勝戦で投げ合ったのが、先日支配下登録されて一軍デビューを飾った広島の藤井黎來(大曲工・当時2年)だった。

 小木田は卒業後、TDKに進んで早くからマウンドを任されて成長。だが、ドラフト指名解禁となる3年目の昨年は調子を落として指名を見送られている。昨年5月に行われたベーブルース杯で実際にその投球を見たが、スピードは140キロ台後半をマークするもののコントロールが不安定で、この試合でも最後は暴投で負け投手となっている。

 今年は、この日が公式戦最初のマウンドとなったが、立ち上がりから140キロ台後半のスピードを連発し、2回の先頭打者から空振り三振を奪ったストレートはこの日最速となる152キロをマーク。そのスピードは最後まで落ちることなく、9回を投げ切ってそのストレートの平均スピードは145.8キロだった。これはプロの先発投手と比べても高い水準の数字である。

 先にスピードについて触れたが、それ以外も大きな成長が見られた。昨年は目いっぱい腕を振って速いボールを投げているという印象だったが、この日は上手く上半身の力を抜き、リリースに力が集中しているように見えた。後半は少し浮くボールも目立ったものの、中盤まではコーナー、低めにしっかりとボールが集まっており、制球力も非常に高い。

 変化球は110キロ台のブレーキのあるカーブで打者の目線を変えられることが大きい。120キロ台後半のスライダーと130キロ台後半のカットボールもしっかり投げ分けており、あまり多くは投げなかったが左打者の外に沈む130キロ台後半のツーシームも面白いボールだった。このあたりの変化球のレベルの高さから、すっかり社会人のエースという雰囲気が漂っていた。