鈴木昭汰(法政大) (撮影・西尾典文)

法大の左腕「鈴木昭汰」が“ドラフト上位候補”に浮上か? 常総学院時代から大きく成長

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れで開幕したが、アマチュア野球もようやく本格的に各カテゴリーで公式戦が行われるようになってきている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は最終学年で上位候補に浮上してきた実力はサウスポーを紹介する。

【2020年10月3日】東京六大学野球秋季リーグ戦

早稲田大2-0法政大

 白熱の投手戦を早稲田大が制したこの試合。勝利の立役者となったのは4安打完封の快投を見せたドラフト1位候補の早川隆久(4年・投手・木更津総合)だが、今回は一歩も引かない好投を見せた鈴木昭汰(4年・投手・常総学院)を取り上げたい。

 常総学院時代は1年秋からエースとなり甲子園にも3度出場し、2年春と3年夏には準々決勝まで進出している。しかし、当時はまとまりのある高校生の好左腕という印象が強く、正直にいえばドラフト候補という感じはしなかった。

 大学でもその印象はあまり変わらなかったが、変化が見られたのは昨年の秋からだ。リリーフでの登板ながら投球に力強さが出てきてコンスタントに145キロ以上をマーク。今年に入って、さらにスピードが上がり、8月に行われた春のリーグ戦では勝ち星こそ1つながら、防御率1.54と安定した投球を見せてチームの優勝に大きく貢献した。

 この日も立ち上がりに最速149キロをマークするなど1回にいきなり三つの三振を奪うと、毎回のようにピンチを背負いながらも、粘り強いピッチングを披露。9回にエラーと不運な内野安打で決勝点を献上して負け投手となったものの、気迫のこもった投球は多くの観客の心を打ち、降板する時にはスタンドから大きな拍手が送られていた。

 以前と比べて体つきががっちりして、体重移動にスピードが出てきたことが大きな成長だ。踏み込んだ右足でしっかりと体重を受け止めることができており、下半身と上半身の連動性も良くなったように見える。