佐伯成優(高岡第一)

強豪・星稜相手に好投! 高岡第一「佐伯成優」は将来性豊かな“187㎝の大型右腕”

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れで開幕したが、アマチュア野球もようやく本格的に各カテゴリーで公式戦が行われるようになってきている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は北陸を代表する将来性豊かな大型右腕を紹介する。

【2020年7月19日】高校野球練習試合

高岡第一2-3日本航空石川

 試合が行われた日本航空石川のグラウンドは能登半島の先端、石川県輪島市にあり、すぐ近くに能登空港はあるものの一日の発着便は羽田との1往復のみ。金沢市内から車で1時間半ほどかかる場所にあるが、この日は2球団、3人のスカウトが訪れていた。

 その最大のお目当ては高岡第一の大型右腕、佐伯成優(3年・投手)だ。昨年秋は背番号11ながら北信越大会では優勝した星稜を相手に好投を見せて一気に評価を上げている。

 この日も1点リードされた7回からマウンドに上がり、2イニングを無失点、2奪三振と評判通りのピッチングを見せた。ストレートの最速は143キロと目を見張るような数字ではなかったものの、187cmの長身から投げ下ろし、ボールの角度は素晴らしいものがある。

 コントロールに課題があるという話だったが、緻密さは確かにないものの、決してストライクをとるのに苦労するようなことはなく、力のあるボールをしっかりとストライクゾーンに投げ込むことができていた。

 少し気になるのはテイクバックの動きが大きいところ。腕が外回りしながらトップの形を作るので、少し持ち上げるような動きになって、スムーズさを欠く要因になっていた。

 ただ、それでも縦に腕は振ることができており、下半身の使い方に強さと粘りがあるのは特徴だ。大型投手にありがちな不器用さはあるとはいえ、全体的なフォームのバランスも悪くなく、フィニッシュでまとめられるのはセンスの表れである。富山の独自大会でもリリーフで好投を見せて優勝に貢献した。プロ志望届は未提出だが、提出すれば当然、ドラフト候補に挙がってくるだけのポテンシャルを秘めていることは間違いないだろう。

この日の成績

9回 被安打7 2失点(自責点0) 7奪三振 1四球

(文・PABB主任研究員・西尾典文) 

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita