中川智裕(セガサミー)

近大時代から注目!188㎝の“大型遊撃手”セガサミー「中川智裕」が誇る長打力

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れで開幕したが、アマチュア野球もようやく本格的に各カテゴリーで公式戦が行われるようになってきている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は来年のドラフト候補になることが予想される強打の大型ショートを紹介する。

【2020年9月3日】社会人野球オープン戦

セガサミー 2-2 SUBARU

 この試合で圧倒的な存在感を示したのがセガサミーのルーキー、中川智裕(23歳・遊撃手・近大付→近畿大)だ。188㎝、93㎏の大型選手で、関西では大学時代から注目を集めていたショートだ。

 この日は6番で出場すると、第一打席で初球を振り抜いて右中間へ弾き返してツーベース、続く打席でも外寄りのスライダーをとらえてまたしても右中間スタンドに運ぶホームランを放って見せた。少し踏み込みの強さは物足りないものの、上半身の力みを抜いてスムーズに振り出すことができている。

 それほど強振しているように見えないのに飛距離が出るということは、長いリーチを上手く使ってヘッドを走らせている証拠だ。右方向へも合わせるだけでなく長打にできるというのは大きな魅力である。

 大学時代は力がありながらも、確実性に乏しく下位打線を打つことが多かったが、最終シーズンとなった4年秋に初めて打率3割をクリアしている。この日もホームランを放った第二打席は外のスライダーを空振りした後に、修正して同じ変化球をとらえたものであり、対応力も確実にアップしているように見えた。

中川智裕(セガサミー) (撮影・西尾典文)
一塁に送球するセガサミー・中川智裕 (撮影・西尾典文)

 ショートの守備で目立つのはスローイングの強さだ。プレーのスピード感はそこまででもないが、深い位置からでもまさに“矢のような”と表現したくなるような低くて強いボールを投げることができている。捕球の形も良く、見ていて安心感がある。

 近畿大の1年後輩では佐藤輝明が1位候補として評判となっているが、ポテンシャルの高さは中川も決して負けてはいない。何よりも長打力のある大型ショートというのは希少価値が高く、来年のドラフト戦線に浮上してくる可能性は高いだろう。

この日の成績

4打席4打数2安打1本塁打1打点

右中間ツーベース・右中間ホームラン・三振・ショートゴロ

(文・PABB主任研究員・西尾典文)  

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita