伊藤樹(仙台育英)

仙台育英の右腕「伊藤樹」は将来有望…来秋の“ドラフト戦線”に浮上するのは間違いない!

 プロアマ野球研究所(PABB lab)では、全国各地で行われているアマチュア野球の試合を現地で取材して、ドラフト会議で注目される選手や今後の飛躍が期待される選手の実力を分析している。今回は将来有望な東北の高校2年生右腕を紹介する。

【2020年8月11日】高校野球東北大会

ノースアジア大明桜1-2仙台育英(延長10回タイブレーク)

 両チームの投手陣が好投を見せてロースコアの接戦となったが、まず目立ったのが仙台育英の先発マウンドに上がった伊藤樹(2年・投手)だ。昨日紹介した笹倉世凪(2年・投手)とともに仙台育英秀光中学時代から評判だった右腕で、昨年夏の甲子園では負け投手となったものの、準々決勝の星稜戦では先発も任されている。秋は調子を落として、明治神宮大会ではベンチ入りメンバーから外れていたが、ここへ来て状態を上げてきた。

 昨年夏の甲子園でのピッチングと比べても、明らかに下半身の安定感がアップしており、好投手が揃うチームの中でもフォームのバランスの良さはナンバーワンという印象だ。股関節、肩関節、さらに肘の使い方に柔らかさがあり、無理なくボールに力を伝えることができている。この日の最速は143キロ。ストレートのアベレージは140キロ前後だったが、ボールの回転の良さが目立った。

 少し気になったのがリリースでのばらつきだ。腕の振りに強さが出てきたが、その出力に対してまだ指先の感覚が追い付いていないように見えた。特に立ち上がりはそれが顕著で、2回には先頭打者にツーベースを打たれた後に連続四球を出してノーアウト満塁のピンチを招き、犠牲フライで1点を失っている。