長江理貴(北海道ガス)

明大時代は“不完全燃焼” 北海道ガスの本格派右腕「長江理貴」の秘めた実力 

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は来年の候補になりそうな、北海道の社会人投手を紹介する。

【2020年7月25日】大学野球・社会人野球オープン戦

苫小牧駒沢大0-3北海道ガス

 3人の継投で完封リレーを完成させた北海道ガスだが、中でも強く印象に残ったのが7回から三番手で登板したルーキーの長江理貴(23歳・投手・帯広緑陽→明治大)だ。高校時代から北海道内では評判の本格派右腕だったが、明治大では選手層の厚さからなかなか登板機会に恵まれず、4年間でリーグ戦登板はわずか6試合に終わっている。それでも地元企業とはいえ、社会人チーム入りを果たしたのは素材の良さがあるからに他ならない。

 走者がいなくてもセットポジションから投げるスタイルだが、まず良さが光るのが下半身の使い方だ。軸足一本で立ってからステップする時の動きが実にゆったりとしており、しっかり体を“割れ”があり、“間”を作って投げられるのが大きい。

 それでいながら、体重移動にスピードがあるので、打者にとってはタイミングをとるのが難しい投手と言えるだろう。この日の最速は143キロとそこまで目立つ数字ではなかったが、このフォームの良さと打者の手元でのボールの強さがあり、ストレート中心の攻めで3回を投げてノーヒット、5奪三振と見事なピッチングを見せた。内角にもしっかり腕を振って強いボールを投げられるというのも長所である。変化球は100キロ台の緩いカーブで緩急をつけられていたが、この日はストレートの割合が多く、他に目立つボールはなかった。次回、見る時にチェックしたいポイントである。