苫小牧駒大・伊藤大海(撮影・西尾典文)

これがドラ1候補の実力だ!最速155キロ右腕「伊藤大海」が操る“6種の変化球”

 変化球が多いと書くと技巧派のように思われるかもしれないが、もちろん軸となるストレートの力があるからこそ変化球が生きていることは間違いない。アベレージは145キロ前後だったが、ボールの回転の良さはさすがという他ない。

 特に見応えがあったのが4回の一死満塁の場面。ここで明らかにギアが変わり、7番打者をストレートで3球三振。続く打者は初球のカットボールでピッチャーゴロに打ちとり、見事に0点で抑えて見せたのだ。ストレートで押して三振を奪ったのはもちろんだが、それを意識していた次の打者をカットボールで抑えたあたりに投手としてのレベルの高さを感じた。

 抑えの時のストレートで押す投球も魅力だが、先発として試合を作る能力の高さも間違いなく一級品である。スタンドには5球団のスカウトが姿を見せていたが、リリーフとして見るか、先発として見るか、そのあたりの見極めが今後の焦点となりそうだ。

この日の成績

6回 被安打6 1失点(自責点1) 4奪三振 2四球

(文・PABB主任研究員・西尾典文) 

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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