苫小牧駒大・伊藤大海(撮影・西尾典文)

これがドラ1候補の実力だ!最速155キロ右腕「伊藤大海」が操る“6種の変化球”

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は今年のドラフト1位有力候補の現状についてレポートする。

【2020年7月25日】大学野球・社会人野球オープン戦

苫小牧駒沢大0-3北海道ガス

 大学生投手が豊作と言われている今年のドラフト戦線だが、その中でも1位指名が有力と見られているのが苫小牧駒沢大のエース、伊藤大海(4年・投手・駒大苫小牧)だ。以前も『まるで“炎のストッパー”津田恒実…苫小牧駒沢大「伊藤大海」がみせた直球勝負』というタイトルで、昨年オフに行われた大学日本代表候補合宿でのピッチングを紹介したが、春のリーグ戦が中止となり今年はまだ公式戦の登板がない状況だ。ただ、秋のリーグ戦に向けて、先月からオープン戦では登板しているということで、25日の北海道ガスとの試合に足を運んだ。

 この日は先発のマウンドに上がり、結果を先に書くと6回を投げて被安打6、1失点という成績だった。ストレートの最速は149キロをマーク。自身最速と言われている155キロには及ばなかったものの、調整段階の時期としては十分な速さと言えるだろう。大学日本代表では抑えを任されていたため、先発での投球は2年春の大学選手権以来となるが、目立ったのはストレートよりも変化球の多彩さだ。

 この日軸となっていたのがカットボール。135~138キロくらいのスピードで打者の手元できれいに横に滑り、カウント球としても決め球としても使うことができていた。120キロ台のスライダーも操るが、この二つのスライド系のボールで変化をつけられるというのは非常に大きい。

 シュート系のボールも130キロ台のツーシームと120キロ程度のチェンジアップと球速差のある二つを操り、さらに100キロ程度のスローカーブ、130キロ台のフォークも交えて打者を打ちとっていた。この日、伊藤を初めて見たという人がいたら、ストレートよりも変化球の方が強く印象に残ったことだろう。