坂本龍太郎(富島) (撮影・西尾典文)

九州を代表する高校生“大型捕手”はピッチャーでもイケる? 富島「坂本龍太郎」の可能性

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は九州を代表する高校生の大型捕手を紹介する。

【2020年7月17日】高校野球宮崎県代替大会

都城東8-5富島

 昨年夏の代表校で、秋の県大会も制している富島と有馬太玖登(3年・投手)、和田颯斗(3年・投手)という注目の好投手二人を擁する都城東の対戦ということもあって、ネット裏には多くのスカウトが詰めかけていた。

 残念ながら初戦敗退となった富島だが、攻守に存在感を示したのが4番に座った坂本龍太郎(3年)だ。昨年夏の甲子園はベンチ外だったものの、秋の新チームからは不動の正捕手となり、昨年秋の九州大会では特大の一発も放っている大型捕手だ。

坂本龍太郎(富島) (撮影・西尾典文)
坂本龍太郎(富島) (撮影・西尾典文)

 いかにもキャッチャーらしい堂々とした恵まれた体格で、地肩の強さは全国でもトップクラス。この日もイニング間のセカンド送球では最速1.92秒をマークしている。初回には一死・一二塁からワイルドピッチで二塁を狙った一塁ランナーを見事な送球で刺し、2回にも二塁ランナー、8回にも一塁ランナーをそれぞれ素早い牽制でアウトにしている。低くて伸びるボールの勢いは見事だ。

 ただその一方でフットワークとコントロールは課題が残る。少し上半身の力に頼り、左右に体が振れるためセカンド送球がタッチしづらい三塁方向へ流れるケースが多いのだ。前述した通り補殺は三つ記録したが、盗塁も二つ許している。このあたりは上のレベルでの改善ポイントとなるだろう。

坂本龍太郎(富島)
坂本龍太郎(富島) (撮影・西尾典文)

 打つ方も4番を任されており、第二打席でセンター前、第四打席ではライト線にタイムリーツーベースを放ち、結果を残した。インパクトの強さが目立ち、打球の速さも申し分ない。

 特にライト線へ放ったツーベースは、少し差し込まれたところからしっかり右手で押し込んだ見事な一打だったが、打つ方も少しアウトステップ傾向で、上半身の力に頼っているのはスローイングと同様に課題である。外に逃げる変化球には腰を引いてしまい、アウトの打席はいずれもフルスイングできずに空振り三振に終わった。