山本龍之介(SUBARU)

来年の“ドラフト有力候補” SUBARU「山本龍之介」は社会人屈指の本格派右腕

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は来年の有力候補になりそうな社会人の大型本格派右腕を紹介する。

【2020年7月4日】足利市総合運動場硬式野球場リニューアル記念親善試合

全足利クラブ2-7SUBARU

 投手で圧倒的に目立ったのが3番手で登板したSUBARUのルーキー、山本龍之介(23歳・投手・札幌日大→日本大)だ。日本大学時代も下級生の頃からリーグ戦で起用されており、何度もピッチングを見てきた投手だが、スピードはあるものの安定感には欠けるという印象が強かった。

 しかし、この日は立ち上がりから低めにボールが集まり、6回を三人で片付けると、続く7回は先頭に四球を与えて一死・二塁のピンチを招いたものの、続く打者に粘られながらも三振を奪い、最終的に2イニングをノーヒット、無失点で抑えてみせた。

 少し上半身の強さが目立つのは大学時代と変わらないが、しっかりと軸足にためを作ってからステップできており、体重移動のスピードが以前と比べて明らかに速くなった印象を受ける。184cm、86kgという堂々とした体格だが、良い意味でフォームが大きくなく、テイクバックで上手く肘をたたんで体の近くで腕が振れるのも長所だ。コンスタントに140キロ台後半をマークし最速は150キロに達したが、リリースでの指のかかりが良く、低めのボールも勢いは申し分なかった。

 ストレートも良かったが、さらに素晴らしかったのがカットボールだ。140キロ前後のスピードがあり、ストレートと同じ軌道からきれいに鋭く横に滑るため、打者は思わず手が出てしまうボールだ。短いイニングであればストレートと、このカットボールだけで十分抑えられるだけの力があるだろう。