兵庫ブルーサンダーズ・落合秀市 (撮影・西尾典文)

“紀州の剛腕”落合秀市 独立リーグで見せた高い潜在能力 今秋ドラフト指名も

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は昨年のドラフトで話題となり、今年から関西独立リーグでプレーすることになった大型右腕だ。

【2020年6月19日】関西独立リーグ

06BULLS7-5兵庫ブルーサンダーズ

 昨年のドラフトで、関西の高校生としては“屈指の本格派”として注目されたのが落合秀市(投手・和歌山東)だ。しかし、育成選手としてのドラフト指名を拒否していたこともあり、指名が見送られると、一時はそのまま野球を辞めるという話になって話題となった。その後、関西独立リーグの関係者からの強い勧誘もあって現役を続行。今年から兵庫ブルーサンダーズでプレーしている。

 そんな落合が、公式戦で初登板を果たした。マウンドに上がったのはチームが5点ビハインドで迎えた7回表。サードフライ、空振り三振で簡単にツーアウトをとった後、ツーベース、四球、死球で二死満塁のピンチを招いたものの、最後の打者からは空振り三振を奪い1回を無失点で切り抜けた。この日は両チーム合わせて10人の投手が登板したが、その中でも最速となる145キロをマークしており、改めてポテンシャルの高さを見せた格好だ。

 走者がいなくてもセットポジションから投げるスタイルだが、しっかりと軸足に体重を乗せてからステップできるのがまずいい。184㎝、90㎏という堂々とした体格。マウンド上で大きく見え、ボールの角度も十分だ。テイクバックで少し右肩が下がり、ステップの幅も狭く上半身に頼るので、どうしてもリリースはばらつくが、それでも全体的なバランスが悪くないというのも大きな魅力である。

 変化球も腕をしっかり振って投げられ、低めに決まった時のスライダーはボールでも思わず手が出るような変化の鋭さがあった。フォームや投げるボールのイメージはメジャーリーグでも活躍した大塚晶文(元近鉄など)に重なり、ストレートとスライダーのコンビネーションで三振を奪えるのも魅力だ。