横浜・木下幹也(撮影・西尾典文)

名門「横浜高」のエース・木下幹也が見せた高校生トップクラスの実力

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は昨年秋から名門の背番号1を背負う本格派右腕だ。

【2020年6月27日】高校野球練習試合

横浜9-1桐生第一(7回コールド)

 この試合で見事なピッチングを見せたのが横浜の先発、木下幹也(3年)だ。その投球を初めて見たのは世田谷西シニアに所属していた中学3年の時。8月に行われた全国大会で既に130キロ台中盤のスピードをマークする中学生離れした投球を見せ、チームの優勝に大きく貢献した。横浜高校に進学後も早くからベンチ入りを果たし、昨年春の選抜でもマウンドを経験している。秋からは大型サウスポーの松本隆之介(3年)を抑えて背番号1を獲得した。

 この日も立ち上がりから安定感は抜群で、昨年秋の関東大会ベスト4の桐生第一打線を3回までわずか35球で一人の走者を出さないパーフェクトピッチングを見せた。184㎝、84㎏という堂々とした体格だが、決して力任せにならずに、上手く脱力して楽に上から腕を振ることができるのが長所。左右のコントロールが安定しており、逆球が少ない。

 そしてカーブ、スライダー、スプリットもしっかり低めに集めることができており、どのボールでもストライクをとれるため、追い込むまでのパターンも多彩だ。4回に先頭打者にヒットを許して初めて走者を背負ったが、続く二人にはスプリットを続けて連続三振を奪い、セットポジションでも制球が乱れないのは見事である。