白鴎大足利・中沢匠磨(撮影・西尾典文)

ドラフト候補の横浜高「度会隆輝」を封じた…白鴎大足利「中沢匠磨」の将来性

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は、来年のドラフト戦線を賑わす可能性が高い高校2年生投手を紹介する。

【2020年6月27日】高校野球練習試合

横浜5-10白鴎大足利

 まだまだチーム全体での活動がままならない学校もあるが、夏の代替大会に向けて全国各地で練習試合が活発化してきた。横浜は代替大会に3年生のみで臨むと言われており、この試合も普段はレギュラーの2年生は出場していなかった。そんな横浜を相手に白鴎大足利は8回に一挙8点を奪って逆転勝ちをおさめたが、選手で目立ったのは8回から登板した中沢匠磨(2年・投手)だ。

 立ち上がりは制球に苦しみ三つの四球を与えて、二死満塁のピンチを招いたものの後続を断って何とか無失点でしのぐと、チームが逆転した後の9回には横浜の上位打線を三人で打ちとって見せたのだ。

 特に見応えがあったのが、元ヤクルトの度会博文氏を父に持ち、3番に座るドラフト候補の度会隆輝(3年・二塁手)との対戦だ。初球から2球続けて内角のストレートを続けると、度会もフルスイングで応じていずれもファール。その後は変化球が低めに外れて並行カウントとなったが、最後は再び内角へのストレートでセカンドゴロに抑えた。

 まだ細身だが手足の長いすらっとした投手らしい体つきで、長いリーチを柔らかく上から振り下ろすことができるのが特長。腕の振りが体から近く、縦に振り下ろせるため、左右のコントロールが大きくぶれることがない。少し重心が上下動するのは気になるところだが、全体的なバランスも決して悪くない。左肩の開きを抑えながらも、フォームに躍動感があるというのが得難い長所で、この日の最速は142キロをマークした。