Honda鈴鹿・長野勇斗(撮影・西尾典文)

三重高校時代に甲子園で準V  Honda鈴鹿「長野勇斗」は社会人屈指のスピード

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は、社会人球界でも屈指のスピードを誇る外野手を紹介する。

【2020年6月24日】社会人野球オープン戦

王子10-2Honda鈴鹿

 中盤にエラーから大量失点を喫して大敗したHonda鈴鹿だが、そんな中でも存在感を示したのが3番に座った長野勇斗(24歳・左翼手・三重→青山学院大)だ。三重高校時代は強打のトップバッターとして活躍。3年夏の甲子園では6試合で14安打、打率5割をマークし、チームの準優勝に大きく貢献した。青山学院大では1年秋からレギュラーとなり、東都二部でのプレーだったものの、打率3割を3度も記録して、リーグ戦通算94安打を放っている。

 最大の持ち味はそのスピードだ。この日は第一打席のセンターフライで4.20秒、第二打席のレフト前ヒットで4.19秒という一塁到達タイムをマークしたが、外野までボールが飛んでのこのタイムは相当高レベルである。この数字をみると、速いだけでなく、常に足を緩めていないということがよく分かる。さらに、第三打席のショートゴロでは3.98秒をマークして、少しでも相手の野手がもたつけば内野安打になる速さだった。

 172㎝という上背でスピードが持ち味となると、どうしても走り打ちしたくなりそうなものだが、しっかりと強く振り切れるのも長野の持ち味だ。グリップエンドから指二本分程度空けてバットを短く持っているが、決して当てにいくことはなく、下半身を使って全身でスイングしている。第二打席のレフト前ヒットも、追い込まれてからの外のボールに対して、しっかり踏み込んで逆方向へ打ったもので、ミート力だけでなくインパクトの強さも感じる。