BCリーグ神奈川のカレオン・ジョニル・マラリ(撮影・西尾典文)

今秋ドラフトの隠し玉? BC神奈川「カレオン・ジョニル・マラリ」の打撃力

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、プロ野球のペナントレースも3カ月遅れでようやく開幕したが、アマチュア野球もまた、6月に入ってオープン戦などが再開されている。プロアマ野球研究所(PABB lab)は、これらの試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析していく。今回は、BCリーグで活躍する若き強打者を取り上げたい。

【2020年6月23日】ルートインBCリーグ公式戦

埼玉武蔵ヒートベアーズ3-2神奈川フューチャードリームス(7回特別ルール)

 今シーズンからルートインBCリーグに新規参入した神奈川の本拠地開幕戦は、僅差で埼玉が勝利した。敗れた神奈川で存在感を示したのが4番に座ったカレオン・ジョニル・マラリ(20歳・右翼手・武相)だ。両親はフィリピン出身だが、本人は日本生まれで日本の高校でプレーしており、NPBのドラフト対象選手である。

 武相時代は3年夏の北神奈川大会では外野手兼投手で3番打者として出場し、3回戦で横浜商大高に敗れたものの3試合で11打数4安打という成績を残している。昨年は同じBCリーグの福島に所属し、ルーキーながら全70試合に出場して打率.331という好成績を残した。神奈川出身ということで、今年から新球団でプレーしている。

 誕生日が11月で、現時点ではまだ19歳。この日、出場した選手の中でも最年少になる。170㎝と上背はないものの、体つきははとてもその若さには見えない。本人の憧れの選手は吉田正尚(オリックス)とあるように、持ち味はそのパワフルなバッティングだ。

 第一打席では甘く入ったボールを逃さずに振り抜いてセンターオーバーのタイムリースリーベースを放つと、続く打席では追い込まれてからの外のボールを上手くかぶせてセンター前に運んだ。その構えは、上手く上半身の力を抜いてリラックスしており、そこから小さい動きで力強いトップの形を作ることができる。ステップしてからもしっかりと下半身で踏ん張り、膝を使って対応できる点も持ち味だ。体つきやバッティングのスタイルは、昨年福島で指導を受けた岩村明憲(元ヤクルト・現BCリーグ福島レッドホープス監督)に重なるものがある。

 ライトの守備でも3回にヒットを処理し、セカンドへ素早い返球を見せてオーバーランした走者を刺してみせた。特別、強肩というわけではないが、高校時代は投手も兼任していただけあって、そのコントロールは安定しており、動きの速さも目立った。スリーベースでの三塁到達も最後に流して12.14秒と脚力も及第点と言えるだろう。