元ロッテの“サブマリン”も期待大 日本製鉄かずさマジック「山本晃希」はリリーフ向きの“本格派右腕”

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、元ロッテの「サブマリン」が期待を寄せる日本製鉄かずさマジックの投手を取り上げたい。

【2019年8月17日】千葉県大学・社会人交流戦

千葉大学一部選抜0-3千葉県社会人企業選抜

 千葉県大学野球リーグの選抜チームと、千葉県にある社会人チームの選抜チームによって行われた交流戦。社会人企業選抜で最も強いインパクトを残したのが2番手で登板した日本製鉄かずさマジック山本晃希(24歳・投手・熊毛南→九州国際大)だ。高校時代から県内では評判の投手で、九州国際大では1年秋に明治神宮大会でも登板している。社会人1年目の昨年は防御率こそ4点台だったものの、チームトップの先発数、イニング数を記録しており、ロッテで活躍した渡辺俊介監督からの期待の高さもうかがえる。

 この日は3回からマウンドに上がり、2回を投げてヒット2本を許したものの、三振も2個奪い無失点で切り抜けた。183㎝、92㎏というプロフィールからも分かるように、社会人の中でも目立つ堂々とした体格を生かしたパワーピッチングが持ち味で、この日登板した全投手の中でも最速となる147キロをマークした。フォームで特徴的なのはその小さなテイクバックの動きだ。

 右肘をたたんですぐにトップの形に持っていくため、少し野手に近い投げ方にも見えるが、そこから体の近くでシャープに腕を振ることができている。左肩の開きを我慢しようという意識も強く、打者にはギリギリまでボールの出所が見えない。下半身の強さもあり、バランスの良さも目立った。少し気になったのが上半身と下半身が同時に回転するところだ。いわゆる“間”があまりなく、少しステップも淡白に見える。もうひとつ課題に感じたのが変化球での腕の振りだ。スライダー、チェンジアップと対になる変化球を操るが、ストレートと比べても加減したようなフォームに見えた。