中京学院大中京・元謙太(撮影・西尾典文)

夏の甲子園で逆転満塁弾…中京学院大中京「元謙太」の“打撃技術”を徹底分析!

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、岐阜の中京学院大中京を引っ張る好打者を取り上げたい。

【2019年7月28日】第101回全国高校野球選手権岐阜大会

岐阜第一0-9中京学院大中京(7回コールド)

 中盤に突き放した中京学院大中京がコールド勝ちで決勝進出を決めたが、3打点と打線を牽引したのが元謙太(3年・一塁手兼外野手兼投手)だ。この日は背番号18をつけて9番で出場したが、打席での雰囲気は明らかに下位打線の打者のものではなかった。体つきはまだ少し細いものの長身でゆったりと大きく構え、見るからに懐の深さを感じる。トップを作る時の動きも小さく、バットのヘッドが投手方向に傾いたりせず、ほどよい角度で収まりの良さを感じる。第一打席では、誘うようなボール球をしっかり見送って四球を選んだが、上半身の力みを上手く抜いており、ボールを見る形の良さも目立った。

 少しステップが単調に見えたが、積極的にストライクを振りに行ける積極席も持ち味だ。第2打席、第3打席はチャンスの場面でバッターボックスに入り、いずれもファーストストライクを振り切ってタイムリーを放った。186㎝の長身でリーチも長いが、それを持て余すことなく、巧みなリストワークでボールをとらえられるのが大きい。強引になり過ぎず、コースに逆らわずにスムーズに振り出せるのも長所だ。