鹿児島城西・前野将輝 (撮影・西尾典文)

目を奪われたセンスの良さ… 鹿児島城西「前野将輝」が垣間見せた “非凡な才能”

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、素質の良さが目立った鹿児島城西の右腕を取り上げたい。

【2019年7月7日】第101回全国高校野球選手権鹿児島大会

川薩清修館0-20鹿児島城西(5回コールド)

 お目当ては昨年のドラフト会議で楽天から育成2位指名を受けた鹿児島城西の大型右腕、小峯新陸だったが、先発のマウンドに上がった当時2年生の前野将輝(3 年・投手)の素材の良さにも目を奪われた。この時のプロフィールは、181㎝、68㎏。まだまだ細くいかにも高校生らしい体つきだが、リーチが長く、キャッチボールの時から腕の振りに柔らかさがあるのがまずいい。

 そして、腕の振りだけが目立たないというのが前野の非凡なところである。左足を上げたときにしっかりと軸足一本で立ち、そこからわずかにクロスにステップするものの、スムーズに上から腕を振ることができ、フォームが上手くまとめられているのだ。指にかかったボールには角度があり、キャッチャーの構えた低めのミットにきれいに収まっていた。相手打線との力の差は大きかったが、それでも立ち上がりからストライク先行で、簡単に抑えていくのはセンスの良さの表れである。