筑波大・佐藤隼輔(撮影・西尾典文)

大器の予感!筑波大の左腕「佐藤隼輔」が来秋ドラフトで主役になる可能性

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、プロが注目する筑波大の右腕を取り上げたい。

【2019年4月6日】首都大学野球春季リーグ戦

筑波大1-0桜美林大

 昨日紹介した松葉行人(4年・投手・東海大甲府)に投げ勝ち、完封勝利を飾ったのが筑波大の佐藤隼輔(3年・投手・仙台)だ。高校時代から評判のサウスポーで、3年夏の名取北戦で初めてそのピッチングを見たが、最速は140キロだったものの、18奪三振完封という圧巻の内容だった。大学では1年秋にデビューを果たし、5試合25回を投げて無失点。そしてこの日も大学入学後初の完投を完封で飾って見せた。翌週の武蔵大戦で大学初失点を喫したものの、最終的には44回2/3まで連続無失点イニングを伸ばしている。

 フォームの特徴はとにかくボールの出所が全く見えないという点。テイクバックでは少し左手が低く下がるが、そこから体に沿うようにしてトップの形を作り、右肩もギリギリまで開くことがない。こういうフォームの場合は、どちらかというと全体的におとなしく見えるケースが多いのだが、佐藤は躍動感もあり、前で大きく腕を振れるというのが得難い長所である。

 さらに、右足を上げたときに軸足一本できれいに真っすぐ立つことができており、下半身の強さやバランスの良さも感じる。力を入れると、少しシュート回転するボールも目立ったが、逆にそのボールも打者は打ちづらそうに見えた。また、上半身の力を抜いて楽に投げたようなボールでも打者の手元での勢いは十分だ。