早稲田大・今西拓弥(撮影・西尾典文)

2メートルの超大型左腕、早稲田大「今西拓弥」が持つ“未知のポテンシャル”

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、爆発的な成長も見込める早稲田大の“長身左腕”を取り上げたい。

【2019年10月19日】東京六大学野球秋季リーグ戦

立教大5-2早稲田大

 2020年のドラフト候補の中で、良い意味でも悪い意味でも最終的にどうなるかが分からないのが早稲田大の身長2メートル左腕、今西拓弥(4年・投手・広陵)だ。高校時代の実績は乏しかったものの、大学進学後は1年秋からマウンドを経験している。この日もエースの早川隆久(4年・投手・木更津総合)の後を受けて1点リードされた8回から登板。しかし、スリーベースを含む2安打とワイルドピッチもあり、1回を持たずに2失点で降板となった。

 11月4日の対慶応3回戦で先発のマウンドに上がった試合も現地で観戦したが、この時も2回途中2失点(自責点1)で早々にマウンドを降りている。結局、2019年秋のシーズンは、いずれも短いイニングで7試合に登板したものの、4試合で失点を許し、防御率は6.23という寂しい結果に終わった。

 2メートルの身長がありながら、体重は90㎏と明らかに細く、まだまだ体が出来上がっていない。フォームはどうしてもフラフラしているように見え、体重移動のスピードも不十分だ。ただ、そんな状態でも、時折目を見張るようなボールが来るというのが、今西の才能の大きさである。この日も145キロをマークしたストレートは何球か素晴らしいものがあった。2018年春の東大戦で、同じくリリーフで登板した時には147キロをマークしている。少しスリークォーター気味の腕の振りで、独特のボールの角度があるというのも持ち味だ。リーグ戦通算56回1/3を投げてイニングを上回る61奪三振をマークしているというのも才能の片鱗をよく表している。