銚子商・常世田翔太 (撮影・西尾典文)

明らかに一人“違う” 銚子商「常世田翔太」を攻守に際立たせた“プレーの形”

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、攻守で質の高さが目立った銚子商の遊撃手を取り上げたい。

【2019年4月29日】春季高校野球千葉県大会

銚子商10-4市立千葉

 5回から9回までの毎回得点で突き放した銚子商で抜群の存在感を示したのが常世田翔太(3年・遊撃手)だ。シートノックの時から姿勢の良さが目立ち、一人だけ明らかにプレーの雰囲気が違った。捕球する時に重心が高くならず、膝にも余裕があるため、少しバウンドの変わった打球に対してもしっかりと対応することができている。フットワークだけでなくグラブさばきにも柔らかさがあり、色んなポイントで捕球できるのも長所だ。スローイングについても形が良く、低くて速い送球も目立った。てっきり3年生かと思ったら、パンフレットを見て2年生(当時)だと知って驚かされた。

 守備から先に紹介したが、決して守るだけの選手ではない。打っても3番を任されており、スイングの形の良さも目立った。バットを少し高く上げて構え、背筋も真っすぐ伸びておりボールを見る姿勢が良い。トップの形を作る動きが小さく、ステップも慎重で簡単に体勢を崩されることがない。ヒットは第4打席の2点タイムリー1本だけだったが、第2打席では外寄りのストレートをきれいにセンター方向へ弾き返し(結果はショートライナー)、第5打席のライトライナーも変化球をきっちりとらえたものだった。膝の使い方に柔らかさがあり、内からきれいに振り出せるスイングの軌道も素晴らしい。ミート力の高さは十分に伝わる打撃内容だった。