青森山田・小牟田龍宝 (撮影・西尾典文)

青森山田「小牟田龍宝」 万全の状態に戻ればプロが放ってはおかない素材だ!

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、プロ入りも期待される青森山田の右腕を取り上げたい。

【2019年6月9日】春季高校野球東北大会

鶴岡東13-1青森山田

 鶴岡東が序盤と終盤の大量得点で大勝したが、素材の良さが光ったのが青森山田の先発投手、小牟田龍宝(3年・投手)だ。立ち上がりにコントロールが定まらず、二つの押し出しの四球を与えるなどいきなり5点を失ったが、2回以降は立ち直り、鶴岡東の強力打線を5回まで0点に抑えた。プロフィールは177㎝となっているが、姿勢が良くリーチも長いため、それ以上にマウンド上で大きく見える。

 一番良いのはテイクバックでの右手の使い方。引っかかるようなところがなく、腕も背中に入らずにスムーズに右肘が高く上がり、力みなく上から腕を振り下ろすことができている。指にしっかりかかった時のボールは素晴らしい角度で低めに決まっていた。

 その一方で気になるのが下半身の使い方。ステップする前に少し右膝を曲げ、反動をつけようとしてだろうか、右肩が下がるいわゆる“かつぐ”動きが入るので、体重が後ろに残ってしまい、それが上下のリリースのばらつきに繋がっていた。立ち上がりにコントロールが定まらなかったのは、このあたりに原因があるように見えた。