帝京大・金田悠太朗 (撮影・西尾典文)

注目のドラフト候補! 帝京大のエース「金田悠太朗」は“攻略”が難しい好投手

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、ドラフト戦線に浮上した帝京大が誇るエースを取り上げたい。

【2019年9月1日】首都大学野球秋季リーグ戦

日本体育大2-1帝京大

 日本体育大が終盤に逆転して接戦を制したが、中盤まで圧巻のピッチングを見せたのが帝京大の先発、金田悠太朗(4年・厚木北)だ。帝京大には昨年、以前紹介した広畑敦也(三菱自動車倉敷オーシャンズ)というエースがいたが、それにもかかわらずリーグ戦開幕投手を任され、その期待に十分応える内容だった。

 177㎝、70㎏と大学生にしては細身だが、身のこなしが軽く、フォームに躍動感があるのが一番の長所。左足を上げて真っすぐに立ち、ステップする前にしっかりと軸足でためを作ってから素早く体重移動することができている。ゆったりとしたモーションから、途中で一気に動きが早くなるので打者としてはタイミングが取りづらい。以前、ソフトバンクの工藤公康監督が高校球児に指導するイベントで、ステップする時の動きは椅子に座るようにして、下半身でリードすると伝えていたが、金田のフォームはそのことを思い出させた。それだけしっかり下半身が使えているということだ。

 上背以上にリーチが長く、肩の広い可動域を生かした豪快な腕の振りも光る。また、めいっぱい腕を振って、横に滑るスライダーと110キロ程度の緩いカーブを投げられるというのも大きい。この日のストレートの最速は144キロだったが、春のリーグ戦でリリーフとして投げた時は147キロをマークしている。さららに、緩急を使えるため、140キロ台前半だが数字以上に速さを感じた。あまり多くは投げなかったが、チェンジアップのブレーキの良さも目立った。