名城大・二宮衣沙貴 (撮影・西尾典文)

名城大に好投手あり! スカウト陣の注目を集める「二宮衣沙貴」の秘めた力

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、名城大を牽引する期待の右腕を取り上げたい。

【2019年9月21日】愛知大学野球秋季リーグ戦

名城大2-6愛工大

 敗れた名城大だが、先発した二宮衣沙貴(4年・投手・享栄)の素材の良さが目に付いた。184㎝、78㎏と大学生にしてはまだまだ細い印象だが、長いリーチを高い位置から振り下ろすことができ、ボールの角度には素晴らしいものがある。ストレートのアベレージは140キロ前後で、この日の最速は143キロと特筆するほどのスピードがあるわけではないが、指のかかりがよくネット裏から見た感じでは140キロ台中盤くらいの勢いを感じた。変化球で良かったのがフォークボール。しっかりと腕を振って投げることができており、130キロ台のスピードでブレーキも申し分ない。途中までストレートと同じ軌道で、打者にとっては見分けるのが難しいボールだ。

 フォームで気になったのが下半身の使い方。左足を大きく上げるのは悪くないが、軸足に体重をしっかり乗せる前にステップしているように見える。軸足の膝も早く折れ、そこから性急にステップするため、フォームの流れが少しギクシャクしたところがあった。それでもコントロールが、それほどばらつかないのは、リリースの感覚の良さがあるからだ。早いカウントからフォークを投げて意識させて、ストレートをより速く見せることもできていた。