埼玉栄・内田了介 (撮影・西尾典文)

プロ注目の“二刀流” 埼玉栄「内田了介」投打で感じる「スケール」の大きさ

埼玉栄・内田了介 (撮影・西尾典文)
埼玉栄・内田了介 (撮影・西尾典文)

 4回からマウンドに上がったが、投手としても非凡だ。立ち上がりから140キロ台を連発し、この日の最速は145キロをマーク。ただ、打つ方とは違い、明らかに上半身の力に頼ったフォームで、単調に投げ込んだところを打ち込まれていきなり3失点。その後は立ち直ったものの、最終回にも2本の長打を浴びて、さらに3点を追加された。変化球では腕の振りが緩み、クイックができずに5盗塁を許したところも大きな課題だ。ただ、全体的なフォームのバランスは決して悪くなく、上半身の力で投げてこれだけのスピードがあるのは大きな魅力である。体の使い方が改善されて、もっと下半身でリードして投げられるようになれば、楽に150キロを超えそうな雰囲気があった。

 投手と野手を兼任している高校生の場合、将来はどちらで勝負するだろうといのが大体は見えてくるが、内田の場合は良い意味でそれがなかなか見えてこない。それだけ打っても投げても、スケールの大きさを感じる選手であることは間違いない。もちろんドラフト候補だが、プロの球団がどちらで高く評価しているのかは大いに気になるところだ。

※学年は今年4月からの新学年

この日の成績

【打撃】4打数2安打1本塁打3打点

レフトスリーラン・ショートライナー・レフト前ヒット・三振

【投手】6回 被安打8 6失点(自責点5) 7奪三振 2四球

(文・PABB主任研究員・西尾典文)

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita