埼玉栄・内田了介 (撮影・西尾典文)

プロ注目の“二刀流” 埼玉栄「内田了介」投打で感じる「スケール」の大きさ

 新型コロナウイルスの感染拡大により、夏の甲子園が中止となるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、埼玉栄のスケールが大きい“二刀流選手”を取り上げたい。

【2019年8月18日】秋季高校野球埼玉県新人大会

浦和実10-4埼玉栄

 浦和実が序盤からの攻勢で大勝したが、選手で最も印象に残ったのは埼玉栄の4番に座る内田了介(3年・外野手兼投手)だ。2点を先制された1回裏、ワンアウト一・三塁のチャンスで打席に入ると、2球目の外角のボールを踏み込んで、レフトスタンドへ突き刺さるスリーランを放ってみせた。コースに逆らわずに広角に打てる技術も重要だが、外のボールでも強く引っ張れるというのは強打者として大きな長所である。

 高校生の場合、リストに頼って引っかけることが多いが、内田はリストの強さに頼り過ぎずに下半身もしっかり使って振ることができている。続く打席でもショートライナー、レフト前ヒットと、強く引っ張る打球を連発して、存在感を示した。少しグリップの位置が低く、タイミングをとる時にバットが動くのは気になったが、全体的な動きは小さく、対応力も決して低くない。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita