慶応大・福井章吾(撮影・西尾典文)

大阪桐蔭の先輩・森友哉にそっくり! 慶大が誇る強肩強打の捕手「福井章吾」

 新型コロナウイルスの感染拡大により、高校野球の春季大会がすべて中止されるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、慶応大が誇る強肩強打の捕手を取り上げたい。

【2019年11月10日】オープン戦 慶応大グラウンド

関東学院大1-8慶応大

 これまで慶応大の下級生投手陣を紹介する記事(5月12日配信13日配信)を掲載したが、野手にも楽しみな選手は少なくない。そんななか、この日の試合で最も目立つ活躍を見せたのが福井章吾(3年・大阪桐蔭)だ。大阪桐蔭時代は3年春に背番号3ながら故障で離脱した岩本久重(早稲田大)の代役として捕手を務めて優勝に貢献。夏にも正捕手として甲子園に出場し、ホームランも放っている。

 慶応大進学後は郡司裕也(中日4位)の存在もあって、リーグ戦の出場機会は限られていたが、昨年は春秋通算7安打を放ち、そのうち5本が長打、2本がホームランと力強い打撃でアピールした。この日は郡司がDHで出場し、福井は9番、捕手で出場。第一打席でいきなりレフト前にタイムリーを放ち、第二打席では粘って四球を選んでチャンスを広げると、第三打席でレフト前ヒット、第四打席でライト前ヒットと3安打の見事な活躍を見せた。

 168㎝と上背はないものの、大学で体つきが一回り大きくなり、打席での力感は申し分ない。スタンスを広めにとって重心を低くする構えは、高校の先輩で同じ捕手である森友哉(西武)を彷彿とさせる。少しタイミングをとる時にバットの動きで反動をつけるのは気になるが、リストワークの良さは抜群で、広角に打ち分ける上手さも持ち合わせ、甘いボールを逃さない積極性も光った。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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