県岐阜商・佐々木泰 (撮影・西尾典文)

“名将” 県岐阜商「鍛治舎巧監督」も認める才能「佐々木泰」は強肩強打の三塁手

 新型コロナウイルスの感染拡大により、高校野球の春季大会がすべて中止されるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、その実力を分析している。今回は、名将・県岐阜商の鍛治舎巧監督も認める強肩強打の三塁手を取り上げたい。

【2019年11月3日】秋季高校野球東海大会決勝戦 長良川球場

中京大中京9-6県岐阜商

 惜しくも敗れた県岐阜商で目立ったのが3番に座った佐々木泰(3年・三塁手)だ。最初にそのプレーを見たのは昨年春の東海大会、対中部大第一戦。県大会で選抜優勝の東邦を相手に1失点完投し、プロからも注目を集めていた磯貝和賢(中京大)からの2安打を含む3安打を放ち、チームの勝利に大きく貢献している。この日はいずれも内野安打だったものの5回と8回に2安打を放ち、追撃の原動力となった。

 秀岳館を全国的な競合に鍛えた鍛治舎監督が指導するチームの打者に共通しているように、佐々木も重心を低くして構える。そこから左足を高く上げてタイミングをとるが、重心が上下動しないため、目線がぶれないのが長所だ。

 そして、最大の長所はリストの強さ。高めの速いボール、低めの変化球、いずれに対しても上手くリストで絡めとるようにして強烈に引っ張ることができている。この日の2安打も打球の速さは申し分なかった。ただ、このリストワークに少し頼りすぎて、引っかけ気味の打球が多くなるのは課題と言えるだろう。

 サードから見せる強肩も持ち味で、低くて伸びる送球は高校生ではトップクラス。この日は1/3イニングを投げただけで降板となったが、投手としても140キロ台のスピードを誇る(この日の最速は137キロ)。そういう意味でもまさにチームの大黒柱だ。