「前橋育英」歴代投手で素材の良さは上位! 左腕「菊池樂」の将来性とは…

 新型コロナウイルスの感染拡大により、高校野球の春季大会がすべて中止されるなど、アマチュア球界にも大きな影響が出ている。このため、各球団のスカウトがドラフト候補を視察できない異常事態に陥ってしまった。こうした状況を踏まえて、プロアマ野球研究所(PABB lab)は、過去の試合から有望選手をピックアップして、今後のドラフト戦線がどのように動いていくのか、独自に分析していきたい。今回は、前橋育英の将来性が豊かな2年生エースを紹介したい。

【2019年9月29日】秋季高校野球群馬県大会決勝戦 桐生球場

桐生第一4-1前橋育英

 前橋育英で昨日紹介した須永武志(3年・捕手)以外で目立ったのが、下級生ながら背番号1を背負い、先発マウンドを任された菊池樂(2年・投手)だ。結果は5回まで投げて4失点で負け投手となったものの、欠点よりも良さが多く目についた。180cmの上背がありながらも、フォームに引っかかるようなところがなく、流れがスムーズなのがまずいい。

 右足を上げた時の姿勢も良く、そこから上半身が力むことなく、しっかりと下半身でリードして腕を振ることができている。テイクバックでわずかに腕が背中に入るが、肩の可動域が広いため、肘もスムーズに高く上がっている。高い位置から腕が振れ、リリースの感覚が良いため、ボールの角度には素晴らしいものがあった。

 左投手の場合、いわゆるクロスファイヤーと呼ばれる右打者の内角へのボールは投げ切れても、外角に投げようとすると抜けるケースが多いが、菊池は腕を振って外にもしっかり投げることができていた。これは、フォームと指先の良さの証明と言えるだろう。スピードは130キロ台がアベレージで、この日の最速は135キロだったが、それ以上に打者の手元でボールが来ている印象を受けた。ちなみに前日は健大高崎を相手に先発して、6回まで0点に抑えているだけに、その疲れがなければ140キロ近いスピードも期待できただろう。