仙台大・宇田川優希 (撮影・西尾典文)

「最速152キロ」仙台大・宇田川優希は“大魔神タイプ”だ! 今秋ドラフト候補

 新型コロナウイルスの感染拡大が猛威を振るい、あらゆるスポーツイベントが中止や延期に追い込まれている。そんな状況ではあるが、アマチュア球界の一部では、シーズン開幕に向けてオープン戦が始まっている。各地で行われた試合から、プロ注目のドラフト候補をはじめ、目に付いた選手をレポートしていきたい。

【3月23日】オープン戦 筑波大グラウンド

仙台大1-3筑波大

 仙台大で高い注目を集めているのが、最速152キロを誇る右腕の宇田川優希(4年・八潮南)だ。高校時代は県内では知る人ぞ知る存在だったが、全国的には無名の投手だった。仙台大進学後も1年時はほとんど登板機会がなかったものの、2年春にリリーフで3勝をマークしてブレイク。昨年からは本格的に先発に転向、春のリーグ戦ではリーグ2位となる防御率0.64をマークして敢闘賞を受賞した。

 二日前に行われた慶応大とのオープン戦で5回を投げていることもあって、この日は8回から1イニングだけの登板だったが、被安打0、2奪三振で無失点と良さは十分に見せた。宇田川の最大の特長は、高い位置から投げ下ろすボールの角度にある。ストレートの最速は146キロと本来の出来からすると少し物足りない数字だったが、それでも打者は差し込まれる場面が多かった。

 変化球で目立つのはフォークボール。高い位置から投げ下ろし、ストレートと同じ軌道から打者の手元で鋭く大きく落ちる必殺のボールだ。ポイントは“大きく”というところ。ストレートと同じ軌道でスピードがあるフォークは、比較的落差が小さいことが多いが、宇田川のフォークは大きく落ちるため空振りを奪うことができるのだ。この日はあまり投げなかったが、スライダーの変化も鋭い。リーグ戦では通算76回を投げて99奪三振をマークしているが、その理由はストレートだけではなく、このような空振りを奪える変化球を操れるからである。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita