筑波大・加藤三範(撮影・西尾典文)

花巻東では“隠れた存在”もドラフト候補に成長 筑波大・左腕「加藤三範」の強みは?

 新型コロナウイルスの感染拡大が猛威を振るい、あらゆるスポーツイベントが中止や延期に追い込まれている。そんな状況ではあるが、アマチュア球界の一部では、シーズン開幕に向けてオープン戦が始まっている。各地で行われた試合から、プロ注目のドラフト候補をはじめ、目に付いた選手をレポートしていきたい。

【3月23日】オープン戦 筑波大グラウンド

仙台大1-3筑波大

 筑波大の先発マウンドに上がったのは今年のドラフト候補に挙げられている加藤三範(4年・花巻東)。高校2年時には夏の甲子園に出場し、2試合に先発しているが当時の印象はほとんど残っていないが、高校の最終学年で大きくレベルアップし、筑波大進学後は1年春からリリーフとして8試合に登板し、チームには欠かせない存在となった。2年秋までの4シーズンで勝ち負けは3勝4敗とそれほど目立たないが、これは大半がリリーフでの起用だったためであり、通算防御率は0.58という数字を残している。これは“投高打低”の首都大学リーグであっても圧巻の成績と言えるだろう。しかし、昨年は故障で春、秋ともにリーグ戦の登板はなし。秋には左肘の手術を受けている。

 ただ、コーチの話によると靭帯などの損傷ではなく、早めに対処したこともあって今シーズンの仕上がりは投手陣の中でも最も早いという。この日も序盤から仙台大を相手に凡打の山を築き、5安打1失点で完投勝利をおさめた。

 際立っていたのは左右のコーナーワークと緩急の使い方だ。左打者の内角にもしっかり腕を振って速いボールを投げ切り、変化球も低めに集まっていた。終盤は疲れからか三つの四球を与えたが、7回までは無四死球で常にストライク先行の安定した投球を見せていた。