亜細亜大・内間拓馬 (撮影・西尾典文)

最速150キロ超の右腕、亜大「内間拓馬」が魅せた”原点能力”の高さとは… 

 新型コロナウイルスの感染拡大が猛威を振るい、あらゆるスポーツイベントが中止や延期に追い込まれている。そんな状況ではあるが、アマチュア球界の一部では、シーズン開幕に向けてオープン戦が始まっている。各地で行われた試合から、プロ注目のドラフト候補をはじめ、目に付いた選手をレポートしていきたい。

【3月22日】オープン戦 亜細亜大グラウンド

NTT東日本5-6亜細亜大(延長10回タイブレーク)

 NTT東日本が5回表までに5対0とリードしたものの、亜細亜大が中盤以降追い上げて9回を終わった時点でスコアは5対5の同点に。オープン戦であれば引き分けで試合終了となりそうなところだが、この試合はノーアウト一・二塁から行われるタイブレーク方式で延長戦が行われた。社会人野球では2003年から行われており、亜細亜大が所属している東都大学野球でも昨年秋から導入されているため、その練習をしたいという両チームの意図があったのだろう。

 そして、今日紹介したい選手は、延長10回から亜細亜大のマウンドに上がった内間拓馬(4年・宜野座)だ。高校3年時は背番号10だったが、亜細亜大進学後は早くからリーグ戦で登板。昨年春にはエース格となってリーグ4位の防御率(1.71)をマークし、大学日本代表にも選出されている。だが、大学ジャパンでは思うようなピッチングができず、秋のリーグ戦も1勝2敗、防御率4.76と大きく成績を落とした。

 今年は“真価”が問われる年となるが、この日の内間は素晴らしかった。最初の打者をファーストへのファウルフライに打ち取ると、続く打者も空振り三振。その後四球で満塁としたものの、最後の打者も三球三振に切って取り、タイブレークの場面を見事に0点で抑えた。

 内間の良さは柔らかい肘の使い方にある。少しテイクバックで腕が背中に入るものの、肩の可動域も広く、引っかかることなくスムーズに腕を振ることができるのだ。昨年秋は上半身の力みが強く、リリースがばらつくことが多かったが、この日は走者を背負った場面での登板でも無駄な力を抜いて投げられており、コントロールも安定していた。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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