JR東日本・西田光汰 (撮影・西尾典文)

昨年のドラフトで指名漏れも…JR東日本のリリーバー「西田光汰」は”メンタルおばけ” 今年はリベンジなるか?

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、あらゆるスポーツイベントが中止、延期に追い込まれているが、アマチュア球界ではシーズン開幕に向けてオープン戦が始まっている。各地で行われた試合から目に付いた選手をレポートする。 前回引き続き、今回も3月20日に行われた 日本大対 JR東日本 を取り上げたい。

【3月20日】日本大6-4JR東日本

 日本大に6点を奪われたJR東日本投手陣だが、そんな中でも存在感を見せたのが8回からマウンドに上がった西田光汰(22歳・大体大浪商)だ。高校時代から大阪では評判の投手で、2年夏には背番号10ながら主戦として活躍し、チームを大阪大会準優勝に導いている。当時から躍動感溢れるフォームは目につき、スピードも140キロを超えていた。

 社会人では故障で出遅れたものの、2年目からリリーフとして徐々に登板機会を増やしてチームに欠かせない存在となっている。昨年も都市対抗の予選では全5試合に登板して11回1/3を投げて、自責点2、防御率1.59という見事な成績を残してチームの本大会出場に大きく貢献した。

 しかしながら、この予選で3試合、西田のピッチングを見たが、ストレートは140キロ前後と物足りない数字が多く、結果ほどの印象は残らなかった。昨年ドラフト解禁の年だったが、同期の太田龍(巨人2位)は指名されたが、西田の指名は見送られている。

 ただ、この日の西田は昨年に比べるとボールの勢いが出ていたように見えた。自分のスピードガンでは最速は143キロだったが、他の スピード ガンでは147キロをマークした。真上から腕を振り下ろすことができるためボールの角度も申し分なく、2回を投げて3奪三振のパーフェクトピッチングを見せた。

 太田が西田のことを「メンタルおばけ」と呼んでいたように、終盤の大事な場面でも力を発揮できるのが最大の魅力である。鋭く縦に変化するスライダーとブレーキ十分のチェンジアップという決め球を持っていることも心強い。

 ストレートはまだ少し物足りないが、昨年秋に右肘遊離軟骨の除去手術を受けたとのことなので、シーズンが進んでいけばまだスピードが出てくることも十分に考えられる。チームも実績のある投手が抜けているだけに、西田にかかる期待も大きい。この日のようなピッチングを続けて、さらにスピードが出てくれば、リリーフタイプとしてプロからの注目度も高くなるだろう。

この日の成績

2回 被安打0 0失点 0四死球 3奪三振

(文・PABB主任研究員・西尾典文)

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita