早稲田大に進む東邦・熊田任洋(撮影・西尾典文)

選抜優勝に貢献 東邦「熊田任洋」は早大へ パワーがつけばプロ入り狙える!

 昨年のドラフト会議では107名の選手が指名されたが、その一方でプロ志望届を提出しなかった選手、または提出しながら指名が見送られた選手も数多く存在している。PABB labではそんな中から新天地で再度プロ入りを目指す選手を、プロ入りに必要なポイントとともに紹介したい。今回は昨年のU18W杯でも活躍を見せた三拍子揃ったショートだ。

熊田任洋(東邦)

遊撃手 174cm 74kg 右投左打

・甲子園通算成績(2018年春・2019年春)

6試合 23打数9安打0本塁打1打点4盗塁 打率.391

・U18W杯成績

8試合 22打数7安打0本塁打8打点0盗塁 打率.318

・2019年プロ志望届:提出せず

・予定進路:早稲田大

 石川昂弥(中日1位)とともに入学直後からレギュラーを獲得。1年秋からは不動のショートとなり、2年連続で選抜大会に出場し、3年時は優勝にも大きく貢献した。下級生の頃から安定したグラブさばきには見るべきものがあったが、最終学年になって大きくレベルアップしたのがプレーのスピード感だ。

 一歩目の動きだけでなく打球に入る時のスピードも高校生ではなかなかいないレベルである。細かいステップを踏むことができ、重心が上下動しないので見ていて安心感がある。昨年のU18W杯では、6人のショートが選出されていたが、守備では間違いなくナンバーワンだったと言えるだろう。

 バッティングも甲子園通算で4割近い打率を残し、U18W杯では木製バットでも打率3割をクリアしているように、高いミート力が持ち味。構えは少し小さいが、早めにトップの形を作ってスムーズにバットを振り出すことができている。リードオフマンタイプだが、当て逃げするようなスイングにならず、強く振り切れるのも長所だ。脚力も一塁到達4.10秒というタイムをマークしており、十分に速いレベルにある。

 進路は東京六大学の早稲田大と報じられている。守備に関しては大学でもすぐに通用するレベルにあり、チームも昨年ショートを務めていた檜村篤史(Honda入社予定)が卒業するということもあって、いきなりレギュラーの期待もかかる。プレーのスピードを維持したままパワーがついてくれば、4年後十分にプロ入りを狙える素材であることは間違いないだろう。

(文・PABB主任研究員・西尾典文)

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita