横浜商大・飯田琉斗(撮影・西尾典文)

「150キロ」横浜商大・飯田琉斗、球の勢いは大学トップクラス【横浜市長杯】

 今月15日から明治神宮野球場で行われる第50回明治神宮野球大会。大学の部は東京六大学、東都大学の2連盟を除いて、各連盟の上位校が出場決定戦を勝ち抜かないと出場できない仕組みとなっているが、中でも厳しい戦いとなるのが関東の5連盟が2つの出場枠を争う横浜市長杯だ。千葉県大学野球連盟、関甲新学生野球連盟、東京新大学野球連盟、首都大学野球連盟、神奈川大学野球連盟の強豪が揃い、10月28日から4日間にわたり熱戦が繰り広げられた。その初日の様子を目についた選手を中心に3日間にわたりレポートしたい。

■【第二試合】武蔵大(首都大学2位)6-1横浜商大(神奈川大学2位)

 将来のドラフト候補という意味で最も注目したのが、横浜商大の二番手で登板した飯田琉斗(2年・投手・186cm・84kg・右投右打・向上)だ。昨年のリーグ戦で見た時も150キロをマークしていたが、この日も5回途中から登板して最速149キロをマークして変わらぬスピードを見せつけた。下半身と上半身がまだ上手く連動しておらず、体の振りも少し横回転してロスが大きいのは気になるが、ボールの勢いは間違いなく大学球界でもトップクラス。昨年見た時よりも、まとまりは出てきており、最終回に崩れたものの、4回2/3を投げて4奪三振と良さは十分に見せた。まだまだ未完の大器の域を出ないが、あと2年間でどこまでスケールアップするか楽しみである。

横浜商大・藤村哲之(撮影・西尾典文)

 横浜商大では、先発した藤村哲之(3年・投手・180cm・82kg・左投左打・愛工大名電)の素材の良さも目に付いた。がっちりとした体格で下半身の強さがあり、サウスポーらしいボールの角度があるのが持ち味。左打者には対しては外のストレートとスライダーの出し入れだけで、簡単に抑えることができていた。気になるのは、抜くボール(チェンジアップ)の精度とストレートの質。ストレートの最速は144キロをマークしたが、アベレージは140キロ前後で少し物足りず、チェンジアップが甘くはいる場面も目立った。しかし、貴重なサウスポーだけに、この冬の成長次第では十分来年のドラフト候補になってくるだろう。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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