明石商・中森俊介(撮影・西尾典文)

高校球界No.1投手、明石商・中森俊介の驚くべき「投球術」【ドラフト2020】

明石商・中森俊介(撮影・西尾典文)

 それ以上に目立ったのが変化球だ。スライダーを120キロ台前半と130キロ台で完璧に投げ分け、左打者には120キロ程度のチェンジアップ、130キロ台のフォークも有効に使うことができる。緩急というと、高校生であればストレートと変化球でつけるのが精いっぱいだが、中森は変化球同士で緩急をつけられるのだ。これはかなりの「高等技術」である。気になったのはストレートの勢い。4回、西野力矢に少し甘く入ったストレートをライトスタンドに運ばれたが、良い時の状態には戻っていないように見えた。

 近畿大会ではベスト8で敗れたが、試合内容を見ても選抜に選ばれる可能性は高い。選ばれればこれで4季連続の出場となる。この冬、肘の状態を万全にして、春には、さらにスケールアップしたピッチングを見せてくれることを期待したい。

(文・PABB主任研究員・西尾典文)

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita