早稲田大・早川隆久(撮影・西尾典文)

【早慶戦展望】慶応、全勝優勝なるか?立ちはだかるのは早稲田の「強力二枚看板」

 今日11月2日から、神宮球場では伝統の早慶戦が行われる。しかし、この秋のリーグ戦の両チームの状況は対照的だ。慶応は開幕からここまで負けなしの8連勝。佐藤宏樹、木沢尚文、関根智輝といった主戦として期待されている3年生が故障などで登板していない中でも、層の厚い投手陣を誇り、安定した戦いを見せている。攻撃陣では、1年生の下山悠介がここまで4割を超える打率を残して首位打者に立ち、新戦力の台頭も目覚ましい。一方の早稲田は開幕から3試合連続完封負けという最悪のスタートを切った。対明治2回戦からは少し持ち直してはいるが、ここまで5勝5敗、勝ち点2の4位に沈んでいる。

 10月17日に行われたドラフト会議でもまた、早慶で明暗が分かれた。慶応からは津留崎大成(楽天3位)、郡司裕也(中日4位)、柳町達(ソフトバンク5位)、植田将太(ロッテ育成2位)と4人の選手が指名された一方で、早稲田は4人の選手がプロ志望届を提出したが、1人も指名されなかったのだ。早稲田からプロ入りがなかったのは2007年以来12年ぶりのことである。今年の春に就任した小宮山悟監督にとって、まさに苦難の1年だったといえるだろう。

 ここまで慶応を追う2位の法政が8勝2敗でシーズンを終了しており、早慶戦で慶応が1勝でもすれば、その時点で優勝が決まる。これまでの戦いぶりを見れば慶応が有利であることは間違いないが、そうすんなりといかないのが早慶戦だ。2001年秋には慶応が開幕から9連勝しながら、最後は早稲田に連敗を喫して勝ち点を落としている。ちなみに、東京六大学の全勝優勝は2003年秋の早稲田以来、達成されておらず、勝ち切ることが難しいことがわかる。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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