小川一平(東海大九州) 【撮影・西尾典文】

【ドラフト2019】東海大九州・小川一平は大学球界の「隠れた逸材」 8球団のスカウトが集結

 今年は佐々木朗希(大船渡)、奥川恭伸(星稜)、森下暢仁(明治大)の3人が目玉と言われているドラフト会議。しかしそれ以外にも将来が楽しみな候補は多く存在しているため、そんな選手たちについても主任研究員である西尾典文が見た試合のプレーを交えながら紹介していきたい。今回は大学球界の隠れた逸材だ。

小川一平(東海大九州) 【撮影・西尾典文】

小川一平(東海大九州)

投手 182cm 77kg 右投右打 横須賀工

観戦日:2019年10月5日(九州地区大学野球南九州決勝トーナメント 対沖縄国際大戦)

成績:5回2/3 被安打10 7失点(自責点7) 5奪三振 2四死球

この日の最速:145キロ

確認できた変化球:カーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップ

 ドラフト会議が直前に迫った時期だが、まだ現場でチェックできていない選手の一人がこの小川だった。2年春には全日本大学野球選手権に出場し、天理大戦で最速146キロをマークして注目された右腕だ。この時の映像を見て、ずっと試合を見たいと思っていたが最後の最後までずれ込んだのには理由がある。昨年秋には故障で登板できず、復活を期した今年の春には部員の不祥事でチームがリーグ戦出場を辞退していたのだ。

 試合が行われたのは宮崎県高鍋町にある高鍋総合運動公園MASUDAスタジアム。地方球場を絵に描いたような球場で、スコアボードはあるもののメンバーの表示はなし。球場に到着するとスカウトの姿は一人だけ。ひょっとすると投げないかもという不安が頭をよぎったが、小川が登場する第二試合に合わせて続々とスカウト陣が顔を見せ、最終的には確認できただけで8球団となった。

 試合前に小川がブルペンで投球練習を始めたのでそちらに注目したが、この時点でフォームの良さは十二分に伝わってきた。182cmというプロフィールよりも大きく見え、長いリーチを柔らかく上から鋭く振り下ろし、放たれたボールは素晴らしい角度でミットに飛び込んでいたのだ。この時点でこの試合を見に来たことが正解だったと確信した。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita