創志学園・西純矢(撮影・西尾典文)

【ドラフト2019】創志学園・西純矢は「メジャー」も目指せる逸材だ

 今年は佐々木朗希(大船渡)、奥川恭伸(星稜)、森下暢仁(明治大)の3人が目玉と言われているドラフト会議。しかしそれ以外にも将来が楽しみな候補は多く存在しているため、そんな選手たちについても主任研究員である西尾典文が見た試合のプレーぶりを交えながら紹介していきたい。今回は高校生では佐々木、奥川に次ぐ存在と言える本格派右腕だ。

創志学園・西純矢(撮影・西尾典文)

西純矢(創志学園)

手 184cm 85kg 右投右打

観戦日1:2018年4月28日(春季岡山県大会 対岡山学芸館戦)

登板なし(8番レフトで出場してツーランホームラン)

観戦日2:2018年7月28日(全国高校野球選手権岡山大会 対倉敷商戦)

成績:9回 被安打5 0失点 8奪三振 3四死球

この日の最速:147キロ

観戦日3:2018年8月9日(全国高校野球選手権 対創成館戦)

成績:9回 被安打4 0失点 16奪三振 0四死球

この日の最速:149キロ

観戦日3:2018年11月3日(秋季中国大会 対広陵戦)

成績:7回2/3 被安打10 7失点(自責点2) 3奪三振 5四死球

この日の最速:150キロ

観戦日4:2018年11月24日(練習試合インくまの 対健大高崎戦)

成績:9回 被安打9 4失点(自責点2) 10奪三振 2四球

この日の最速:146キロ

観戦日5:2018年11月25日(練習試合インくまの 対羽黒戦)

成績:6回 被安打3 0失点 2奪三振 1四球

この日の最速:142キロ

観戦日6:2019年8月26日(U18壮行試合 対大学日本代表戦)

成績:2回1/3 被安打3 1失点(自責点1) 3奪三振 1四球

この日の最速:151キロ

確認できた変化球:カーブ、スライダー、フォーク、チェンジアップ

 西を最初に見たのは昨年の4月。その試合では登板はなく外野を守っていたものの、リストの強いバッティングで見事なホームランを放っていた。そしてその3か月後、岡山大会の準決勝・倉敷商戦で評判通りのピッチング見せた。相手投手は150キロを超えるスピードが武器の引地秀一郎(2018年楽天3位)だったが、フォームの良さは圧倒的に西に軍配が上がる。最近では珍しい大きく振りかぶるワインドアップでしっかり軸足に体重を乗せてからステップし、力感に溢れながらもスムーズさが損なわれないというのが西の大きな長所。一方の引地はどうしても上半身が強く、左肩の開きも早い。この試合でも引地は、150キロをマークしたストレートを完璧にとらえられて、ライトスタンドに運ばれていた。西はスピードだけでなく、キレのあるスライダーを低めに集められており、完成度の高さも申し分なかった。

 全国的に一気に知名度を上げたのが甲子園の1回戦だ。相手は前年秋の明治神宮大会で大阪桐蔭を破り、この大会でも優勝候補の一角に挙げられていた創成館だったが、その打線を全く寄せ付けずに無四死球、16奪三振完封という圧倒的なピッチングを見せた。次の下関商戦でガッツポーズを注意されたこともあって制球を乱して逆転負けを喫したものの、この時点で翌年の上位候補は間違いないという強い印象を持った。

西尾典文 主任研究員

西尾典文
  • 1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

Twitter ID: @ajihiraita